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この記事でわかること
- 記述式問題の出題構造と配点のポイント
- 部分点を積み上げるための解答戦略
- 独学・通信講座別の対策の進め方と教材選び
本記事の内容は一例であり、理解度や学習環境によって成果には個人差があります。
「記述式だけが不安で、試験全体の自信が持てない。」
行政書士試験の学習を進める社会人の方から、こうした声をよく聞きます。論述形式の問題は、選択肢から選べばよい択一式と異なり、自力で言葉を組み立てなければなりません。忙しい仕事の合間に対策を進めるとなると、どこから手をつければよいか悩む方も多いのではないでしょうか。
しかし実は、記述式は「難しいから捨てる」という戦略が通用しない科目です。なぜなら、記述式の配点は試験全体の20%にあたる60点(300点満点中)を占めており、ここで大きく崩れると合格基準を満たすことが極めて難しくなるからです。
この記事では、記述式問題の出題構造を整理したうえで、限られた学習時間のなかで部分点を積み上げていくための実践的な考え方を解説します。
行政書士試験における記述式問題の位置づけ
まず、試験全体のなかで記述式がどのような位置にあるかを整理しておきましょう。
行政書士試験の試験構成は、大きく「法令等科目」と「基礎知識科目」に分かれています。記述式問題はそのうち法令等科目のなかに含まれており、行政法から1問、民法から2問の計3問が出題されます。各問の配点は20点で、合計60点となっています。
合格基準は次の3つをすべて満たす必要があります。
- 法令等科目(244点満点):122点以上
- 基礎知識科目(56点満点):24点以上
- 試験全体(300点満点):180点以上
(出典:一般財団法人 行政書士試験研究センター 公式サイト)
法令等科目全体の244点のうち60点が記述式ですから、ここを白紙に近い状態で終えてしまうと、択一式だけで122点を超える水準まで得点しなければならなくなります。結果として、記述式は「後回しにできない科目」として取り組む必要があります。
なお、試験は毎年11月の第2日曜日に実施されており、出題の対象となる法令は試験実施年度の4月1日現在で施行されているものが範囲です(出典:一般財団法人 行政書士試験研究センター 公式サイト)。法改正には特に注意が必要です。
採点の仕組みと「部分点」の重要性
記述式問題を正確に対策するために、まず採点の仕組みを理解しておきましょう。
行政書士試験の記述式は、40字程度の字数で解答する形式です。試験センターは採点基準を公表していませんが、受験指導の現場では「法律上のキーワードが含まれているかどうか」「要件と効果が正確に記されているか」が採点のポイントになると言われています。
つまり、完璧な模範解答を書けなくても、部分点が期待できるということです。白紙で提出することは最も避けるべき行動であり、たとえ不完全でも「関連するキーワードを含めた文章を書く」ことが得点につながる可能性があります。
具体的な解答スタイルとしては、次の3点を意識するとよいでしょう。
- 要件と効果を明確に分ける:「〜の場合に(要件)、〜ができる(効果)」という構造を基本にする
- 正確な法律用語を使う:「無効」と「取消し」、「義務付け」と「命令」など、曖昧に使い分けると得点が下がる可能性がある
- 時間切れを避ける:択一式を先に解いて時間を確保し、記述式に十分な解答時間を割り当てる
択一式の知識を土台にした学習順序
記述式対策の入口でつまずきやすいのが、「いきなり40字の文章を書こうとしてしまう」ことです。しかし、記述式の解答を構成する知識はすべて択一式の学習で培われるものです。
おすすめの学習順序は以下のとおりです。
- 行政法・民法の択一式を固める:まず選択肢を選べるレベルまで知識を定着させる
- 重要論点を「言葉で説明できる」レベルに引き上げる:択一式で正解できても、自分の言葉で説明できない論点は記述式では得点につながりにくい
- 過去問の記述式を書いてみる:解答を見る前にまず自分で書き、何が足りないかを確認する
- 模範解答と照合してキーワードの過不足をチェックする:正確に書けているかではなく、必要な要素が入っているかを確認する
- 繰り返し書いて文章構成を体に慣らす:記述式は書くことでしか上達しない
社会人の方は毎日まとまった時間が取れないケースも多いと思います。その場合でも、1問だけ「今日書いてみる」という習慣を続けることで、力は着実についていきます。
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行政法・民法それぞれの頻出テーマ
記述式の3問は、行政法と民法から出題されますが、それぞれ頻出する論点の傾向があります。対策の方向性を把握するうえで参考にしてみてください。
行政法(1問)の傾向
行政法の記述式は、行政手続法・行政事件訴訟法・国家賠償法・行政不服申立ての分野からの出題が多い傾向があります。とくに行政訴訟の種類(取消訴訟・無効等確認訴訟・義務付け訴訟・差止訴訟など)の要件を正確に書き分ける訓練が有効です。
民法(2問)の傾向
民法は契約・債権・不法行為・相続・親族分野から幅広く出題されます。2問あるため、行政法より比重が大きくなります。とくに「契約の効力要件」「物上保証人の法的立場」「時効の援用」「不法行為の要件」などは、繰り返し問われやすいテーマと言われています。
これらのテーマに絞って重点的に知識を整理しておくと、限られた時間のなかで効率的に準備が進めやすくなります。
通信講座の記述式対策を比較する
独学での記述式対策には限界もあります。自分の解答が「どの程度正解に近いか」を客観的に評価してもらえないためです。通信講座を活用すると、添削サービスや講師による解説動画を通じて解答の精度を高めることができます。
以下に主要な通信講座の特徴を比較してまとめます。
| 講座名 | 記述式対策の特徴 | 参考価格帯 |
|---|---|---|
| アガルート | 重要論点の解説と記述式添削講座が充実 | 公式サイト参照 |
| 資格スクエア | フルカラーテキストと問題演習が連動 | 公式サイト参照 |
| オンスク | サブスクリプション型で手軽に学習開始 | 月額制(公式サイト参照) |
| クレアール | 非常識合格法に基づいた効率学習が特徴 | 公式サイト参照 |
| スタディング | AI添削が利用できるコースあり(スタンダード以上) | 34,800円〜(公式サイト参照) |
※料金・サービス内容は変更される場合があります。必ず各社公式サイトでご確認ください。
記述式対策において通信講座を選ぶ際には、「添削サービスの有無」と「解説の詳しさ」を特に確認することをおすすめします。
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法改正への対応は「早めに」が鉄則
行政書士試験は毎年4月1日時点で施行されている法令が出題範囲になるため、最新の法改正への対応が欠かせません。
2026年1月1日には改正行政書士法が施行されており、行政書士の使命の明文化などの変更が加えられています。こうした法改正は、記述式だけでなく択一式でも出題される可能性があります。
法改正情報を把握するためのポイントは以下のとおりです。
- 通信講座の法改正対応テキストを活用する:信頼できる講座は毎年アップデートされた教材を提供している
- 試験センターの公式発表を定期的に確認する:一般財団法人 行政書士試験研究センターの公式サイトに最新情報が掲載される
- 受験年度の4月以前に学習を始める場合は改正前後の内容を区別して整理する
独学の方は、古いテキストをそのまま使い続けると法改正に対応できない場合があります。版年を確認したうえで使用することを強くおすすめします。
体験談:記述式が「書けない」から「書ける」に変わった転機
実際に社会人として行政書士試験に取り組んだ方のなかには、こんな経験をされた方がいます。
最初の数か月は択一式の学習に集中して、記述式には全く手をつけていなかった。いざ記述式の過去問を開いてみると、「何を書けばいいのかまったく浮かばない」状態だった。そこで方針を変えて、択一式の問題を解いた後に「なぜその選択肢が正解なのか」を自分の言葉で説明するようにした。すると、徐々に記述式でも「書くべきことのイメージ」が持てるようになっていったという話です。
この体験が示しているのは、「記述式の訓練は択一式の学習と切り離せない」ということです。理解を言語化する習慣が、そのまま記述式の得点力に直結していくのです。
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まとめ|記述式対策の次のアクション
行政書士試験の記述式問題は、試験全体の20%を占める重要な科目であり、しっかりとした対策が合格を目指すうえで欠かせません。
この記事でお伝えしてきたポイントを整理します。
- 記述式は配点60点と高く、白紙回答は避けることが基本
- 採点にはキーワードと論点の有無が大きく影響するとされており、部分点を積み上げる意識が大切
- 学習順序は「択一式を固める→言語化の訓練→記述式を書く」の流れが効果的
- 行政法・民法それぞれの頻出論点を把握して重点的に準備する
- 通信講座の添削サービスを利用すると解答の精度を客観的に高めやすい
- 法改正情報には早めに対応する
まずは過去問の記述式を1問だけ書いてみることから始めてみてください。「書けなかった理由」が見えてくれば、次の対策が具体的になります。
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免責事項
本記事は情報提供を目的としており、特定のサービスを推奨するものではありません。試験の合格基準・出題範囲・通信講座の価格やサービス内容は変更される場合があります。最新情報は必ず一般財団法人 行政書士試験研究センター(公式サイト)および各通信講座の公式サイトでご確認ください。
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