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この記事でわかること
- 甲種・乙種・丙種それぞれの特徴と取り扱い権限の違い
- 受験資格・難易度・合格率のリアルな比較
- 社会人が資格取得を目指す際の勉強法と通信講座の選び方
本記事の内容は一例であり、理解度や学習環境によって成果には個人差があります。
化学工場、ガソリンスタンド、物流倉庫——危険物を扱う現場で働く方や、これから就職・転職を考えている方にとって、「危険物取扱者」という資格はキャリアの選択肢を広げる存在です。しかし、危険物取扱者には甲種・乙種・丙種という3つの区分があり、「何がどう違うのか」「どれを取ればいいのか」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、それぞれの区分の違いをわかりやすく解説するとともに、社会人が効率よく学習を進めるためのヒントをお伝えします。
危険物取扱者とはどんな資格か
危険物取扱者は、消防法に基づいて指定された危険物(ガソリン・灯油・アルコールなど)を取り扱ったり、その作業に立ち会ったりするために必要な国家資格です。試験は一般財団法人消防試験研究センターが実施しており、都道府県ごとに年間複数回の受験機会が設けられています。
累計合格者数は令和4年3月31日時点で1,003万3,491人(出典:総務省消防庁 令和4年版消防白書)に上り、長年にわたって多くの社会人や学生に取得されてきた実績ある資格です。
取得した資格の種類によって、取り扱える危険物の種類や権限が異なる点が特徴的で、自分の仕事や目的に合った区分を選ぶことが大切です。
甲種・乙種・丙種の基本的な違い
危険物取扱者には大きく分けて以下の3つの区分があります。まずは全体像を把握しておきましょう。
甲種
甲種は危険物取扱者の最上位資格で、第1類から第6類までのすべての危険物を取り扱うことができます。無資格者への作業立ち会いも認められており、危険物保安監督者に就任することも可能です。
ただし、甲種には受験資格が設けられています。主な受験資格は以下のとおりです。
- 大学・短期大学・高等専門学校などで化学に関する学科を修めて卒業している
- 大学などで化学に関する科目を15単位以上修得している
- 乙種危険物取扱者免状を取得し、2年以上の危険物取扱実務経験がある
- 乙種危険物取扱者免状を4種類以上取得している
社会人の方が甲種を目指す場合、乙種を複数取得しながらステップアップするルートが現実的な選択肢のひとつです。
乙種(第1類〜第6類)
乙種は取得した「類」に対応する危険物のみを取り扱える資格です。全6種類あり、それぞれ対応する危険物が異なります。乙種には受験資格がなく、誰でも受験できる点が大きな特徴です。
また、乙種は甲種と同様に、取得した類に対応する無資格者への立ち会い、および危険物保安監督者への就任が認められています。
なかでも乙種第4類(乙4)は、ガソリン・灯油・軽油・重油などを含む引火性液体を対象とし、令和7年度の受験者数は222,545人(出典:消防試験研究センター)と圧倒的な受験者を誇ります。ガソリンスタンドや化学系企業での実務に直結しやすいため、最初に取得する資格として選ばれる傾向があります。
丙種
丙種は第4類危険物のうち、ガソリン・灯油・軽油・重油・動植物油類など特定の品目のみを取り扱える資格です。乙種との大きな違いは、無資格者への立ち会いや危険物保安監督者への就任ができない点です。
ただし受験資格はなく、試験の形式も四肢択一式(乙種・甲種は五肢択一式)と比較的取り組みやすい設計になっています。「まずは資格を取ってみたい」という方の最初の一歩として位置づけられています。
甲種・乙種・丙種の比較表
| 区分 | 取り扱い範囲 | 受験資格 | 立ち会い | 保安監督者 |
|---|---|---|---|---|
| 甲種 | 全類(第1〜6類) | あり | 可 | 可 |
| 乙種 | 取得した類のみ | なし | 可 | 可 |
| 丙種 | 第4類の特定品目 | なし | 不可 | 不可 |
| 区分 | 令和7年度合格率 | 受験者数(令和7年度) | 試験形式 |
|---|---|---|---|
| 甲種 | 34.0% | 20,296人 | 五肢択一式 |
| 乙種第4類 | 31.9% | 222,545人 | 五肢択一式 |
| 乙種第1・2・6類 | 65〜68%程度 | 各7,000〜9,000人 | 五肢択一式 |
| 乙種第3・5類 | 62〜65%程度 | 各10,000人前後 | 五肢択一式 |
| 丙種 | 48.3% | 19,869人 | 四肢択一式 |
(出典:一般財団法人消防試験研究センター 令和7年度実施状況)
乙種第4類と甲種は他の区分に比べて合格率が低くなっています。一方、乙種第1・2・3・5・6類は60〜68%程度と比較的取り組みやすい水準となっています。
乙種6類の違いを知っておこう|何がどの類に分類されるか
乙種は第1類から第6類まであり、それぞれ対象となる危険物が異なります。業種によって必要な類が変わるため、確認しておきましょう。
| 類 | 性質 | 代表的な物質 |
|---|---|---|
| 第1類 | 酸化性固体 | 塩素酸カリウム・過マンガン酸カリウム |
| 第2類 | 可燃性固体 | 硫黄・赤りん・マグネシウム |
| 第3類 | 自然発火性・禁水性物質 | カリウム・ナトリウム・黄りん |
| 第4類 | 引火性液体 | ガソリン・灯油・エタノール |
| 第5類 | 自己反応性物質 | 有機過酸化物・ニトロ化合物 |
| 第6類 | 酸化性液体 | 過酸化水素・硝酸 |
化学系メーカーや研究職では複数の類が求められることもあり、乙種を複数取得しながら甲種を目指すルートを検討している方に参考になるでしょう。
社会人の実体験から学ぶ受験ルートの選び方
あるメーカーの製造ラインで働くAさん(30代)のケースを紹介します。Aさんは入社当初から工場内で危険物を扱う機会があり、先輩社員のすすめで乙種第4類を受験したとのことです。
「最初は化学が苦手だったので不安でしたが、スマホで移動中に問題を解くことを習慣にして、2か月ほどで合格できました。その後、同じ工場で第1類と第6類も取得して、今は保安監督者として後輩の立ち会いも担っています」
※学習期間は個人差があります。
このように、まず乙種第4類から始め、業務内容に応じて他の類を追加取得するパターンは多くの職場で見られる傾向があります。甲種を目指すためには乙種4種類以上の取得または実務経験が必要なため、長期的なキャリアビジョンを描きながら計画的に進めることが大切です。
受験資格の面から整理すると、次のような流れが考えられます。
- 化学系の学歴・単位がある方:直接甲種を受験することも可能
- 実務経験がある方:乙種取得後2年で甲種受験資格を得られる
- まず資格を持ちたい方:丙種または乙種4類から始めるのがおすすめ
効率的な勉強法と学習の進め方
各科目で60%以上の正答率が合格基準となっています(出典:一般財団法人消防試験研究センター 試験案内)。科目ごとに合格基準が設けられているため、得意科目で稼ぐだけでなく、苦手科目を一定水準まで底上げする学習が必要です。
試験科目は以下の3つです(甲種・乙種の場合)。
- 危険物に関する法令
- 基礎的な物理学及び基礎的な化学
- 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法
学習の進め方として、多くの合格者が取り組んでいるのが過去問の反復です。出題傾向が比較的安定しているため、問題集を繰り返し解くことが学習の中心になりやすい試験です。
特に乙種第4類を目指す方には、
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が定番テキストとして選ばれる傾向があります。
通信講座を活用する場合は、スキマ時間を有効に使えるスマホ対応サービスが社会人に向いています。
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主要通信講座の比較
乙種第4類向けの主要な通信講座を比較してみましょう。
| サービス名 | 乙4対象コース料金(目安) | 学習スタイル | サポート |
|---|---|---|---|
| スタディング | 5,940円(税込) | スマホ完結・動画 | AI問題復習 |
| フォーサイト | 10,800円(税込) | テキスト+動画 | AI復習機能 |
| TAC | 9,000円〜(税込) | Web通信・映像 | Web質問 |
| ユーキャン | 39,000円(税込) | テキスト通信 | 添削・質問 |
| オンスク | 月額制(各種対応) | スマホ動画 | 問題演習 |
(出典:各社公式サイト情報をもとに作成。料金は変更される場合があります。最新情報は各社公式サイトをご確認ください)
費用を抑えてスマホ中心で学びたい方はスタディングやオンスク、しっかりとした添削サポートを求める方はユーキャン、と学習スタイルや予算に応じて選んでみてください。
まとめ|自分の目的に合った区分からスタートしよう
危険物取扱者の甲種・乙種・丙種には、それぞれ取り扱える危険物の範囲や権限、受験資格に明確な違いがあります。改めてポイントを整理すると以下のとおりです。
- 丙種:受験資格なし、第4類の特定品目を取り扱える入門資格
- 乙種:受験資格なし、取得した類の危険物を取り扱え、保安監督者にもなれる
- 甲種:受験資格が必要だが、全類の危険物を取り扱える最上位資格
業務上の必要性やキャリアプランに合わせて、まずは乙種第4類か丙種からスタートしてみることをおすすめします。その後、業務経験を積みながら他の乙種を追加取得し、甲種を目指すルートも十分現実的です。
試験の最新情報や試験日程は、一般財団法人消防試験研究センターの公式サイト(https://www.shoubo-shiken.or.jp/)で定期的に確認しておきましょう。学習を始める際には、自分の生活スタイルに合った教材や通信講座を選ぶことが、継続する上で重要なポイントになります。
ぜひ、この記事を参考に学習を進めてみてください。
免責事項
本記事は情報提供を目的としており、特定のサービスを推奨するものではありません。試験の合格率・受験者数は一般財団法人消防試験研究センターおよび総務省消防庁の公式発表をもとにしていますが、年度により変動します。料金情報は各社公式サイトに基づいており、変更される場合があります。受講・受験の際は必ず最新の公式情報をご確認ください。
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